(劇)十八代目中村勘三郎襲名披露2005/10/03 09:37:06

名古屋御園座の吉例顔見世に行ってきました。
勘三郎の襲名披露。演目は『青砥稿花紅彩画』。
着飾ったおばさま達に囲まれて見てきました。
いわゆる白浪五人男、しかも全段通しです。通しでみたのは初めてです。
昨夏、勘九郎時代にニューヨークで平成中村座公演を成功させたおり
地元の劇評で『スパイダーマン2』よりエンターテインメントと書かれたそうですが
今回の白浪五人男は、『キルビル1、2』以上のピカレスクロマンでした。
クエンティン・タランティーノに撮らせてやりたい物語。
二日目と言うこともあって、まだあったまっていない感じはありました。
演者同士、演者と奏者の呼吸がしっくりきていない感じ。
しかし、勘三郎というのは実に可愛げのある役者です。
年下のしかも、男に言われたかないでしょうが、可愛げがあり
思わず抱きしめてやりたくなります。
意外だったのは、あまり好きではない三津五郎の
勘三郎より一歩引いた芝居の上手さ。引いていながら出るとこ出る芝居。
さすが、大看板は違います。
その他、仁左衛門の悪の色気、扇雀の弱さのオーラが秀逸。(顔は扇千景)
芝翫、橋之助、勘太郎、七之助は出番が少なくて残念。
来年以降、名古屋でも平成中村座公演を行う予定とか、楽しみです。
さらに残念だったのは、御園座名物“最中あいす”が飛ぶように売れていて
補充が頻繁らしく、中身のアイスが溶け気味でした。