ダムと六文銭♯82012/08/28 12:47:05

この日の宿泊は大町温泉郷。昭和3年から構想され、黒部ダムの完成を機に計画が加速、昭和38年に最初のホテルが開業した温泉地である。立山黒部アルペンルートの長野側玄関口としての集客はあるだろうが、今のご時世、旅館・ホテル業の経営も大変だろう。そのためか、温泉郷全体でホスピタリティとサービスの向上に努めていることが感じられた。
宿泊した旅館では、挨拶はもちろん荷物の運搬、従業員の対応もしっかりしていた。たまたま部屋のテレビが故障したら、すぐに飛んできて交換したり、食事では係の人が、息子にもっとご飯を食べなさいと、まるでおばあちゃんのように勧めてくれたり。押しつけがましくない、ホスピタリティが感じられた。もともと長野県人の温かさやもてなしの伝統もあるのだろうが、観光業としての努力も感じられた。
そのイメージは他の旅館でも同様だった。宿泊する旅館を間違えて、クルマで隣の旅館に入ってしまったのだが、玄関にいた若い従業員が「その旅館でしたら、お隣です。こちらです!」と言って、クルマの前を走って先導してくれた。なかなかできることではないと思うのだが。
散歩などで、ゆっくりと周辺の旅情を楽しみたいと思ったのだが、温泉に入ってビールを飲んだら、今日一日の暑さと疲れですぐに眠気が。また、ぜひ再訪してみたい場所である。
宿から見た黒部方面の風景