ダムと六文銭♯52012/08/09 18:41:03

黒部ダムは標高約1,500m、長野・富山県境の後立山連峰を貫く関電トンネルを抜けて行く。映画「黒部の太陽」やNHK「プロジェクトX」で有名なトンネルだ。昭和30年代前半の建設工事中、破砕帯と呼ばれる崩れやすい土壌にぶち当たり、崩落や出水の苦難を乗り越えて開通したことで知られる。
信濃大町から黒部ダムへのルートは、このトンネルを走行するトロリーバスの扇沢駅が起点になる。電車のように架線から電気をとって走るこのバスは、30分ごとの出発だ。
我々が扇沢駅に到着したのは13:22。次の13:30発まで8分。乗車券は時刻指定で購入する。ベストなタイミングだ。しかし、ここで息子が「トイレ!」と言い出し、少し離れたトイレへと駆けていった。7分、6分、5分。なかなか息子は帰ってこない。小ではなく、大だったのか?出発に間に合うのか?4分を切った頃、息子の姿が見える。「走れー!」と大声で呼んで、バスへとみんなで駆け込む。ちょっとドキドキだったね。
バスの中で息子に「お腹でも痛くて大に行ったの?」と聞くが、否定し、明るい声で「トイレを出たところに売店があって、そこでお土産の試食をしてたの」と答える。なんじゃそりゃー!カレーの敵を、こんなところでとっていたのか。
トロリーバスはゆっくりと走り出し、全長5.4kmの真っ黒なトンネルの中へ。壁面に印された約80mある破砕帯の場所もあっという間に過ぎる。工事ではここを越えるのに7ヵ月を要したそうだ。15分あまりの乗車でトロリーバスは、黒部ダム駅に着いた。
To be continued.
黒部ダム駅から220段の階段を上って展望台へ