10月の読書2008/11/05 12:16:14

◎阪急電車/有川浩/幻冬社/☆☆☆☆
◎朝のガスパール/筒井康隆/朝日新聞社/☆☆☆
◎夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦/角川書店/☆☆☆
◎季節風・秋 少しだけ欠けた月/重松清/文藝春秋/☆☆☆☆
◎ラブコメ今昔/有川浩/角川書店/☆☆☆☆
◎沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史/佐野眞一/集英社/☆☆☆☆
◎硫黄島玉砕戦 生還者たちが語る真実/NHK取材班/日本放送協会/☆☆☆

今月は佐野眞一の分厚い大著を読んでいたのでトータル冊数が少ない。
その感想から。
この本に書かれたことが事実だとしたら、
オイラがイメージする沖縄と現実の沖縄とは
まったく違うという驚きが心地よかった。
ただ、佐野眞一は自分の主張以外は一刀両断という傾向があるので
すべてを鵜呑みにするのは危険か。
『図書館戦争』シリーズから続く有川浩への好評価。
最初、この人の作品はラブコメっぽいという評判を聞き
敬遠していたのだが、こういうものをラブコメと言うのなら
「ラブコメ大歓迎!」
『図書館戦争』や『阪急電車』などでビギナーカップルの
初々しさを書かせたら日本一の作家かも。
ラブコメと軍事オタクというアニメ系・オタク萌えキャラ類の内容を
爽やかに読ませる手腕は見事。「ラブコメ万歳!」だな。
最後に筒井康隆について。
小中学生の頃、ショートショートなどは読んでいたのだが
高校・大学・大人と疎遠になり、今回久しぶりに読んだ。
天才的職業作家であり、読者を飽きさせず引きつける。
「上手い!面白い!」のだが、いかんせん『朝のガスパール』は
パソコン通信最盛期の作品のため古さは否めない。
「その頃に読んでいれば良かった」と後悔させる作品だ。
反対に名作・秀作として後世に残る作品かと言われれば難しい。
他の作品もそうなのだろうか?
SF作家というレッテルで見られがちなのは
本意ではないだろうし、もったいないと思う。
10月はせっかくの読書の秋なのに、あまり読めていないのが悲しい。

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