正統な言葉2012/12/02 16:44:55

広告のコピーライターを生業としているのだが、実際に広告案を考える打合せで良くあるのが、「○○維新」というコピーアイデア。
維新という言葉の意味は「すべてが改まって新しくなること」なので、新製品だとか、企業の新しい展開だとかに使うのに非常に便利な言葉だ。
また、企業経営者の方が、織田信長と並んで大好きな坂本龍馬のイメージもあり、まず打合せの俎上には必ず出てくる。

A「○○維新ってどう?」
B「ありですよね」
C「うん、ありあり」
D「いいんじゃない」
てな感じ。しかし、もう少し議論を重ねていくと

B「○○維新ってありがちですよね」
C「うん、ありがちありがち」
D「よくあるパターンだよね」
A「やっぱり?」
となってきて、結局は

B「なんか、言葉づらはかっこいいんだけど…」
C「でも、中身を言えてるかっていうと…」
D「…あんまり、ねえ」
A「長州力の維新軍団はかっこよかったぞ」
C「古っ!」
B「自分たちで維新って言う奴も、ねえ。おこがましいって言うか…」
A「何を言う!長州力だぞ!」
B「いや、長州力は今関係ないし」
(以下、喧々囂々)
となって大抵は採用されない。そんな広告業界のひとコマ。

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