なめこ騒動記2012/12/03 22:15:31

なめこ冬バージョン
もうサンタさんを信じていない息子のクリスマスプレゼントは「なめこ」だ。今人気のアプリ「おさわり探偵 なめこ栽培キット」のキャラクターグッズが希望なのだと。そんなものすぐに飽きるし、人気もなくなるだろうと思うのだが、小学生男子は譲らない。
丁度タイミング良く、全国を巡回しているキャラクターグッズショップ「なめこ市場」が名古屋の松阪屋に期間限定でやってくるという。目を輝かせる息子。かくして師走のクリスマス商戦がスタートした日曜日の繁華街の百貨店へと出陣することになった。混雑した場所が嫌いなわが家にしては珍しい。
朝9時45分くらいに百貨店に着くと、すでに入口付近に人が並んでいる。「特設お歳暮コーナー」と「全国うまいもの市」と「なめこ市場」が同じ7階の催事フロアで開催中なのだ。大半は、前日テレビ番組でも特集されていた「全国うまいもの市」目当ての客だろう。なんでも名古屋初出店の食い物が目白押しらしい。
10:00に開店すると順番にエレベーターへと誘導される。だが、後ろから押したり、先を争って乗ろうとする大人がたくさん。まったく嫌になる。そんなに、うまいものが食いたいのか。まるで餓鬼道である。
7階でエレベーターを降りると目の前が「なめこ市場」。客足はそれほど多くない。大半の客は、そこから走って「うまいもの市」へと急ぐ。
息子のお目当ては、1.なめこのぬいぐるみ 2.なめこの全国ご当地ストラップ 3.なめこのフィギュアだ。まずぬいぐるみコーナーを見る息子。妻と娘は全国のご当地キャラに扮したなめこのストラップコーナーを見ている。
実は、わが家はある程度の混雑を予想し、「なめこ市場」にいちばん近い入口から入ったのだ。約3分後、正面口から入って「なめこ市場」にたどり着いた客がなだれ込んでくる。特に小学生男子のグループは、遠慮会釈なしに走って、飛び込んでくる。その後から親や大人も駆け込んでくる。あっという間にフロアは立錐の余地もないありさま。手当たり次第に商品をカゴに入れる客、客、客。妻が慌てて息子に「ご当地ストラップコーナーは狭くて、人がいっぱいになるから先に見なさい」とうながす。娘は妻に頼まれストラップコーナーの場所を死守しているようだが、嵐のような人の波に押され、腕だけしか残っていない状態。オイラは「もう、ダメだ。撤退する」と言って店先を離れる。しばらくして娘が息も絶え絶えで出てきた。「なんなのこれは!」。あまりの人の多さに呆然とするオイラと娘。
そのうち、スタッフ長のような人がやって来る。しかし、客の多さに中には入れない。「…まずいな」そうつぶやくと近くにいたスタッフ数名を呼び、「入場制限」という話をしている。入場制限がかかるとゆっくりと品選びもできまい。そのことを中にいる妻と息子に伝えようと思い、人混みの突破を図るが、はじかれて進めない。娘が「あたしが行ってくる!」と言うや、突っ込んでいく。「娘〜!大丈夫か〜!」と叫ぶオイラ。
しばらくして、髪を振り乱し娘が戻ってくる。妻と息子はなんとかレジに取りついたらしい。
ようやく妻と息子が出てくる。にんまり笑顔の息子の手には、大きな袋にいっぱいのなめこグッズ。妻が言う「あまりの人の多さで、もう何が何だかわからなくて、値段もよくわからなくて、考えるヒマもなくて、息子の言うままにカゴに放り込んだら結局7,000円にもなっちゃった」。何と、なめこ相手に7,000円!かくして勝利を収めたのは息子ばかりのなめこ合戦となった。
しかし帰宅後、7,000円の内いくらかは自分の小遣いから出すことをわが家の大将軍である妻に約束させられていた息子であった。

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