「ファミリーヒストリー」第三回2021/07/08 10:41:13

大きな石の後から現れた巨大な山男。それを鉄砲で撃った猟師。その話を民俗学者に語った前島吉之助。
データベースの概説から読み取ると、それは吉之助本人の体験ではなく別の猟師の話。その猟師本人から聞いたのか、それとも仲間や集落に伝わっていた話なのか。そのあたりは定かではないが、長兄叔父が語っていた前島吉之助に民俗学者が話を聞きに来た逸話と符合する。執筆者名は向山雅重(むかいやま まさしげ)。向山雅重とは一体何者か。
Wikipediaによれば、日本の郷土史家、民俗学者(1904年~1990年)。吉之助の住む遠山郷とは天竜川を挟んで伊那谷の西側、上伊那郡宮田村出身。上伊那郡の小・中学校で教員を務める傍ら郷土史の研究を続けた人物で柳田國男に師事とある。ここで前島吉之助と向山雅重と柳田國男がつながった。向山は長野県内を歩き回り資料を集め、数々の論文・著書を発表している。宮田村には現在、村営の向山雅重民俗資料館があり、『遠山綺談の天狗と山男』も収められているようだ。これは一度、宮田村の向山雅重民俗資料館に行かねばなるまい。
ここで想像なのだが、長兄叔父の柳田國男が話を聞きに来たという逸話は、実は“柳田國男の弟子筋の民俗学者(向山雅重)”が話を聞きに来たのまちがい、勘違い、あるいは話を盛った?のではないだろうか。
長兄叔父は話しの上手い人で、戦争中、海軍に徴兵されていた頃の思い出を、悲惨なことも多かったろうに、語って聞かせてくれた。米軍上陸に備えて鎌倉で塹壕を掘っていたら鎌倉幕府滅亡時の髑髏が大量に出てきた話や、戦後に有名なコメディアン・司会者となる人物と同期の桜で、よく二人で戦友たちを笑わせていた話。青森で終戦除隊となり軍支給の毛布を二枚だけ持って長野の実家まで帰ってきた話など。実に面白可笑しく話を盛り上げていた。この、ついつい話を盛り上げてしまう癖、長兄叔父の祖父である前島吉之助にもあったのではないだろうか。
これはますます『遠山綺談の天狗と山男』を入手し中身を読んでみなくては。しかし、このコロナ禍で長野へはなかなか行きづらい。はてさて、どうしたものか。
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写真:マルスウイスキー信州蒸留所
上伊那郡宮田村は駒ヶ岳山麓、ウイスキーの蒸留所もある。

第一回
第二回

閃光のサツエイ2021/07/13 09:14:23

昨日の午後、急に外が暗くなり、机ごしの窓の向こう、くっきりと稲妻。
大音量の雷。窓がふるえるほど。
あまりに稲妻がキレイだったので、iPhoneのビデオで撮影する。
しかしレンズを向けていると一度も光らず。
手が疲れたので撮影をやめると閃光。
しまった!と慌ててレンズを向けると静まる。
急ぎの案件があったのに、15分ほどそれを繰り返す。
されど稲妻は一度も撮影できず。
そんなわけで閃光のサツエイした映像はない。